2017年キャンプ親睦会 報告

 

10/14-15

源水会恒例、禁漁後のキャンプ親睦会を開催しました。

 

当日は会員等14名が集まり、山の話しから海の話まで、大いに盛り上がりました。

 

 

北の釣り吉さんがタコを持ってきてくれました。歯応え、味、最高です。

 

メインディッシュは、会長特製の熊鍋。具は熊肉と大根のみ、これがシンプルで旨い。

地元の方々も見学に来られ、振舞いました。

 

 

 

 

 

 

各位自家製のカボチャや落花生、柿などを持ち寄り、吞み切れない量の酒を片手に火を囲み、夜は更けていきます。

 

今年も焚き火の前で朝を迎える方がいました(笑)寒くないんでしょうか。

 

翌日は予定通り、二日酔いの朝を迎えてまったり。

ピザと肉を焼いて朝からまたビールを飲み始める人もおり、のんびりした時間を過ごし午後に解散しました。

 

会の行事は残すところ忘年会のみです。

皆様、一先ずお疲れ様でした。

 

2017年納竿報告 (第一弾、第二弾)

★納竿報告第一弾です。

 

 

 

メンバー:H、O、T(3名)

 

沢一泊で行って来ました。

 

 

※写真は高巻き中のHさん。

 

 

 

 

 

尺上から尺2寸まで釣れ、

最高のテン場で3匹だけいただく事にしました。

 

山の恵みに感謝です。

テントを張る意味はあるのかな(笑)

 

 

翌日も尺上が出てくれました。

 

帰路では猿から山葡萄をもらう事もでき、満足した釣行となりました。

 

Oさんはこれにて2017年納竿。

H、Tは第二弾まで粘ります(笑)

★納竿報告第二弾です。

 

 

メンバー:H、I、Tの3名

 

どうあがいても、これが2017年最後の岩魚釣りです。

 

今シーズンの岩魚を思い返しながら、それぞれの想いで遡行を楽しみます。

私(T)の二周り半以上の御歳とは思えない軽快な遡行をするHさんに案内をされ、私もこうありたいと思うのでした。

 

 

高巻き中にふとミズナラに手をかけると・・・・、これなーんだ?(笑)

 

クロマイ(^-^)

 

 

岩魚は入喰いだし、日頃の行いとはここまで影響を与えるのかと、ひどく感心をする。

 

クロマイに感化され、岩魚釣りから完全に舞茸モード(笑)

 

3人とも笑いが止まりません。

口を開けて待っているメンバーも喜んでくれる事でしょう!

 

まだ山には入りますが、岩魚釣りは一旦終了。まずは怪我無くシーズンを終了できて良かった。

沢山の岩魚を見る事が出来て、私Tにとって本当に充実した内容で締め括る事が出来ました。

エメラルドグリーンに輝く場所

釣行記)I

 

深く透明なエメラルドグリーンに輝く水を湛えたその場所は20代の頃から憧れの場所だった。

40センチを超える大イワナが生息する場所として渓流釣りの雑誌で紹介され、おそらく渓流釣りを愛する者なら、その名前を知らない者はいないくらいの有名な場所。

自然に生息するイワナを見たこともなかった私ことIにとって、そこは雑誌の中での現実離れした夢の世界でしかなく、行くことは一生叶わないだろうと思っていた。

その場所に1泊2日の日程で行くこ とが決定したとき、体力不足からくる不安もあったが、そんなことより、あのエメラルドグリーンに輝く場所に行ける!という喜びの方が遥かに勝っていた。

参加メンバーであるSさんとMさんが経験豊富なエキスパートであることも安心感を与え、私の背中を押してくれたことは言うまでもない。

 

 

ついに、出発の日がやってきた。有難いことに、Mさんが車で迎えに来て下さり、その後、Sさんと合流し出発。

途中、道の駅でテン トを張り、仮眠も入れて数時間過ごす。次の日の早朝、車止めを目指し出発。

車止め近くの林道に入ると、我々の車を抜かさんとばか りに、2台の車がピタリと追ってきた。車止めのスペースは小さく 、限りがあるからだろうか。

先行者がいないことを期待していたが 、車止めには既に2台の車が止まっていた。1つは既に出発しており、もう1つは車中泊のようだ。車中泊の人は、Sさんの知り合い で、しばし談笑する。後から来た2台はどちらも舞茸取りということだった。その1つに、クロという名の、ツキノワ模様があり前足だけ白い靴下を履いたような特徴のある風貌をした黒犬をつれた舞茸取りの人がおり、話がはずんた。クロは人懐っこい犬で、頻繁にじゃれてくる可愛い犬だった。クロが居てくれたこともあり、その場の雰囲気は和やかなものとなっていたが、車止めの時点で私は今まで体験したことのないような深い山の中に来たと感じており、少なからず厳かな気持ちになっていた。これからどのような自然が待ち受けているのだろうか。

逸る気持ちを抑えつつ準備を整え、私にとっての挑戦が始まった。

 

 

車止めを後にして、杉が生い茂る場所をしばらく歩く。そこを抜けると植物の植生がガラリと変わり、ブナの木が多くなってくる。Mさんは植物やキノコに詳しく、歩きながら、いろいろと教えて下さる。知識が増えると、見え方がまるで違ってくる。巨大なブナの木を、時折、見上げながら快調に歩く。なんて清々しい場所なのだろう。木の間から遥か向こうに僅かながら川が見える。進めば進むほど、川の流音が大きくなってくる。それと同時に、山道が狭くなり 高低差も激しくなってくる。木を掴み、時には草をも掴み、私にとっては恐怖を感じるくらいの際どい場所をゆっくり進む。 遥か下に、激しい流音とともに、 見事なまでに透明な水がうごめいている。目指すべき本流だ。 滑落したら、冗談では済まされない。しかし、SさんとMさんは、 いつもの事と涼しい顔で、あたかも普通の道を歩くかのようにテンポよく進んでいく。アップダウンが激しい幾つかの崖のトラバース に差し掛かったとき、足がすくんでいる私を注意深く観察し、 足の置き場から掴む木の位置に至るまで、的確なアドバイスを2人から貰うことができなかったら、越えることは難しかっただろう。 こうして私にとっての難所を手厚いサポートのお陰で越えることができ、なんとかテン場まで辿り着くことができた。そこには何枚かのシートがデポされており、テン場にする人たちが自由に利用できるらしい。これは理になった形態だと納得する。過剰な荷物を持ち 込み、持ち帰れなくなって山のゴミとして放置されるよりは、 デポすることで志を同じくする者同士で長く有効に活用しようとい う考えなのだろう。これはあの険しく細い山道を考えれば、 当然の事にも思えてくる。さて、テン場には先行者がおり、既にタープとテントが張られていた。車止めにあった車の持ち主に違いな い。とりあえず、少し離れた所に我々のテントを張り荷物を置いて 、食料調達に出かけることにした。狙うはイワナと舞茸だ。

 

 

テン場から本流に向かうためにしばらく歩く。SさんとMさんは、 舞茸を探しながら歩いている。特にMさんは、今回は舞茸取りに集中されるようだ。手分けして探すが、なかなか見つからない。そん な中、Mさんが舞茸を発見した!今晩の夕食の食材として、Sさんが丁寧に採る。その後も舞茸を探しつつ崖を下って、川原に降り立った。雄大で太く激しい川の流れ。水の透明さに息を呑む。エメラ ルドグリーンに輝く世界。なんて美しい場所なのだろう。自分さえもが透明になっていく気がする。その美しさにしばし釣りのことは 忘れて、佇んでしまう。釣りをして良いものかどうかとさえ思ってしまうほどに神々しく、精霊が宿る場所と言うに相応しい。静かに 釣りの準備をする。SさんとMさんは、仕掛けの作り方から、ポイントでの仕掛けの流し方に至るまで、丁寧に教えて下さった。Mさんは餌となるドバミミズを事前に取ってきて下さり、惜しげもなく分けて下さった。あの危険で細い山道を重い荷物を背負って持って 来て下さったのだと思うと、今でも頭が上がらない。また、Sさん は私に教えるために、ここぞ、というポイントで仕掛けを流しイワ ナを掛け、練習と称して、私に釣り上げさせてくれた。そのイワナは泣き尺の大きさで尾びれが大きく、美しい魚体をしていた。その 大きさのイワナを釣り上げたのは人生で初めての事だった。その後 、鋭いヘツリを歩き、さらには腰くらいまで水に浸かりながら横断 しつつ川を遡行する。 見た目よりも太く激しい流れに耐え切れず滑り、 頭の先まで川の中に浸かって全身ずぶ濡れになったが、それも楽し い。全ての景色があたかも夢の中のそれであるかのようにキラキラと輝いている。20代のころに雑誌の中で見ていた、あの場所、 にやってきたのだ。川原の砂地に熊の足跡らしき痕跡を発見する。 かなり大きい。まさに大自然。そう、ここは熊が支配する世界であり、我々はそこにお邪魔させて頂いているに過ぎない。そのような ことを考えながら釣り続けるが、アタリらしきものはあるものの、 釣り上げることができない。合わせが早すぎるのだろうか。しかし 、Sさんは同じポイントで連続して数匹のイワナを当たり前のよう に難なく釣り上げる。同じ竿と同じエサを使っているはずなのに、 やはり腕が全く違う。竿さばきが繊細だ。Mさんも快調に遡行しながら真剣に釣りを楽しまれている。夕食のために、とりあえず4匹 のイワナを確保する。そのまま川を下ってテン場に戻ると思いきや 、彼らは近くの急な崖を何の躊躇もなく登り始める。半信半疑のま ま、必死について行く。登り切って肩で息をしていると、彼らは息 ひとつ切らすことなく、当たり前のように舞茸を探し始めた。しば らく舞茸探しに明け暮れるが、見つけることはできなかった。その後、支流に入り、Mさんがそこで仕留めた1匹を加えて計5匹のイ ワナと最初に見つけた舞茸が本日の夕食の食材となった。         

 

 

テン場に戻ると、先行者のテントは跡形もなく、もぬけの殻となっ ていた。タープとテントを張り、火を起こして、しばし休憩。Sさんがイワナをさばき、Mさんが舞茸の下処理をして下さった。私は 米の係り。イワナの天ぷらから始まり、イワナの漬け丼、舞茸の天 ぷら、イワナのアラの味噌汁と骨せんべい、と豪華な夕食。豊かな 自然の恵みに感謝する。全てが驚くほどに美味しい。Sさんは名コックだ。酒も入り、焚火を囲みながら、盛り上がる。全てが贅沢な 瞬間の連続だった。周りにあるのは、心地よい川の流音と漆黒の闇 。火を眺めつつ談笑しながら、時間の概念が無いかのようなゆったりとした空間に佇んでいると、眠気が襲ってくる。そのまま、就寝となった。

 

 

次の日の早朝、テン場近くの崖を登って下り、支流に入った。魚止 めの滝があり、釣果が期待できるとのことで、私に釣らせてあげた いとSさんとMさんが言って下さった。昨日入った本流とはまた違 ったダイナミックな絶景が続く。力強く、そして信じられないくらいに美しい。これは、と思われるポイントに仕掛けを流すとアタリ があった。合わせようとするが、Sさんがまだ早いと言う。しばらく待って合わせを入れると、獲物の口に針が掛かってくれた。そうして釣り上げたのは、丁度30センチの尺イワナだった。人生で初 めての尺イワナ。子供のように感激してしまった。記念にそのイワ ナは家に持ち帰り、有難く美味しく頂いた。同じポイントではもう 釣れないだろうと思っていたが、Sさんは、そこから今回の最大である34センチのイワナを何事もなかったかのように引っ張り出し た。そのイワナを優しく労わるように扱い、さらにはリリースするとき、手をあらかじめ水で冷やし、イワナに触れている姿が忘れら れない。大袈裟かもしれないが、Sさんはイワナさらには山全体に 敬意を持って接しているのだろうと、私には感じられた。自分でも気にせず特別でもなく、普通の人にとっては特別なことが自然に当 たり前のようにできてしまう人。そういう人を名人と呼ぶのかもし れない。2004年に発行された源水記を何気に眺めていると、源水会永世顧問である植野稔氏による著書に次のような言葉があると知った。「魚を生かす自然こそイワナそのものであることを知る。 それには渓の水、木、土、虫、鳥、獣など、山に生きているものす べてイワナだということを理解することである。」現在の私はこの 言葉の真の意味を理解することができていないと思うが、おそらく 、源水会創立時からのメンバーで現会長のSさんは、理屈や頭ではなく、それを態度で自分でも気がつかぬうちに体現しているかのよ うに私には感じられた。その後も沢を登り、美しい景色を眺めつつ 、数匹のイワナを釣り上げることができた。このまま永遠にこの絶 景の中で釣り続けていたい衝動にかられるが、台風の影響もあり、 残念ながら、帰る時間となってしまった。

 

 

荷作りが終了し出発しようとするとき、意外に重たいザックを目の 前にしてSさんが、 なんで重たい荷物をわざわざ担いでまで何度も来るんだろうなあ、 というようなことを何気なくボソッと言っていた。 私にとっては相当に危険な帰り道の最中、何故か気がつけば、その事を考えていた。なぜ重たい荷物をわざわざ担いでまで危険な道を 通り、疲労困ぱいになるのが分かっているはずなのに来るのか?イワナを釣りたいからなのか?舞茸を取りたいからなのか?絶景を見 たいからなのか?全てが正解であるようでいて、全てが不正解であ るようにも思えてきて自分でも訳が分からなくなる。エメラルドグ リーンに輝く水を湛える神々しい渓、そこを自由に悠然と泳ぐ宝石 のようなイワナ、そしてそれを育んでいる母なる大地としてのこの 大自然に、自分の全てを投げ出し挑むことで、自分自身を追跡し、 そして発見し、イワナでも舞茸でもない新たな、何か、を獲得したい自分がいるのではないのか? イワナや舞茸を追っているつもりで、知らず知らずのうちに実は自 分自身を追っているのではないのか?疲れと恐怖で足がもつれなが らも、このように答えが容易に出せないような小難しいことを考え ながら必死に歩いていると、赤い車が見えた。Mさんの車だ。 ホッとしたのと同時にこのアドベンチャーもこれで終了するのかと 思うと急に寂しくなる。畏怖の念が自然と沸き上がり、 有難うございました、と今まで通ってきた道に手を合わせる。 来年もまたここに来させてほしいと心の中で強く願う。このような 楽しくも感動的で稀有な体験をする機会を与えて頂いたSさんとMさんには感謝の言葉が見つからない。あらためて深甚なる感謝を、 ここに。

出ました!4 尺と尺 4 寸 5 分!

釣行記)O

 

今日もまた無事に帰ってこれることを願い、お地蔵さまに手を合わせる。
林道をひた走ることようやく車止めに到着、車止めには先客はなく一番乗り!
お盆の時期ということもあり早速やつが出迎え、着替えているさなかにチクリ。アブだ。
刺されることを嫌がっていたら、この時期にここの山へは来れない。恐るるに足らず!
廃道がもはや自然に還る一歩手前の藪道を、歩くこと約 1 時間それは突然起こった。

先頭をやる気満々・意気揚々と歩いている私 O 順に S さん・T さんが、洞のある老木のミズナラの前を通過しようとした瞬間、洞から牙を剥きだして大きな唸り声をあげながら顔を出している熊が!

その距離なんと 1~2m!

反射的に後ろへ飛び逃げた O は、山道の谷側が傾斜していたことにより転倒、慌てて立ち上がり防御態勢に入るも、熊も人間が 3 人も(1 人はヒグマ並みの体格(笑))いると、ミズナラの後側にあった大きな洞から這い出しものすごいスピードで山手のほうへ!
1 人として襲われることもなく無事だったことは、もう奇跡としか言いようがない!
この先目指すテン場まで約 6 時間の山道を、3 人はまるでマタギの勢子のように「ヤ~!」「ウォ~!」「ハ~!」と訳の分からない奇声を発しながら歩き続けたのは言うまでもない。

(きつい山道を大きな声を出しながら歩くのは非常に体力を消耗します(笑))

無事にテン場到着、テント設営、薪も準備し早速食材の調達へ。本流を攻めるも、なかなかキープサイズが釣れず、S さん T さんは支流へ入りしっかり食べごろサイズを調達し、定番の刺身・天ぷらをつまみながら、熊の話で盛り上がり夜は更けた。

翌日は更に上流を釣り上がりながら、ある深い淵に来た。右岸から T さん、左岸から O が第 1 級品のドバを、重い錘と共に淵の底へ流すと重いあたりが!
今まで感じたことのない強い引き、竿は大きくひん曲がり時々「ギューギュー」と鳴く。
岩魚で竿が鳴くのが初めての O はしばしやり取りを楽しむ。岩場にいた O はなんとか砂地まで移動し、半ば強引に砂地に引っ張り上げた岩魚は 40 オーバー!(計測したところ 43㎝でした)

S さん T さんも尺上を数本釣り上げテン場へ帰還、2 日目の夜もまた更ける。

最終日は数か所深い淵を泳ぎながら下り、山道へ入るも再び雄たけびを上げながら車止めへ。

熊との遭遇、大きな岩魚達!この山の自然が豊かであることを感じた 3 日間であった。
未体験ゾーンに足を踏み入れた O はここの山の虜になりそうです。
P,S  山を歩くときは老木の洞には注意ですよ!(笑)

イワナ40上、連発。

イワナ40上、連発。こんなことがあるものだ。

背丈ほどの落差の滝にできた大きなたるみに仕掛けを流す。
しばらくアタリがないので、立ち位置を変えて流そうと、仕掛けをポイントに入れたまま歩き出す。すると、小さなアタリ。
ビシッと合わせる。
「あれっ、根掛かり。」
いや、でも 静かに動く。枝か。
いやいや静かに動き出す。
竿に強いパワーが返ってくる。
水面に引き上げようとするが、
動き回り姿を見せない。
やっと 一瞬、姿を見せたかと思うと、また潜り込んでいく。
非常にパワフルだ。
長く感じるやりとり。
やっと水面まで浮かし、手元の方まで引き寄せる。
フィニッシュは、ちょっと粗雑に、糸を持って 引き上げた。
糸は1.7号で二重縒りにしている。
百均の糸ということで仲間からは不安視されているが、なかなか強い糸だ。
これが今日、最初の40上だった。40cmジャスト。
待ちに待った40。

 

次のポイントでは、同行の北の釣りキチさんが、「50上が こっちに泳いできたんだ。」と言う。
そして、その場所に何度も何度も仕掛けを流す。
そしてついに竿が大きくしなった。
強引にイワナを水面に引きずり出した。
自分は急いでタモを手に、下流で待ち構えた。
緊張が走る。
空気を吸いながらもタフなヤツだ。
時折水面で首振り。
ついに寄ってくる。
すくいあげた。
タモから尾びれが飛び出してる。
41cm。
イワナは水から出ると大きくなったり、小さくなったりするものだ。
「今日、2匹も40上が出るとは思わなかったー。」と話す北の釣りキチさんから笑みがこぼれる。

 

(北の釣りキチさん、底からイワナを。)

 

 

流れのある淵のポイントだった。
アタリがないと思っていたら、淵尻ギリギリでイワナをかけた。
強い引き。
まずい!下流に走られる。
アー、凄い引き。
竿が折れそう。
頑張る。
ウー、やばい。
ついにイワナは下流の落ち込みへ。
一瞬だけだが、躍動するイワナが見えた。
デカイ。
強力に下流に突っ込む。
段差のある荒瀬が続く。
こっちは足場が悪く移動できない。
竿がのされる。
のされるー。
次の瞬間、ふっと1.7号の糸からテンションが抜けた。

 

すぐその先のゆっくりとした流れでの大きなポイントだった。
岩場に立った、北の釣りキチさんの竿がまた大きくしなった。
自分は急いで竿を置く。
岩場から降り水面へ。
タモを手に取り、
待ち構える。
先ほどのシーンが繰り返される。
イワナが岸側に寄ってくる。
すくい上げると40cmだった。
これで今日 二人合わせて40上が3本目だった。

 

北の釣り吉さんが釣った同じポイントの上流に今度は自分が仕掛けを入れる。
何度も流していると、アタリがあった。
ビシッと合わる。
ん。
根掛かり??の様な。
ゆっくりと動き出す。
これがまたパワフルで容易に上がってこない。
水面に一旦姿を見せるも、また潜り込んでしまう。
それを繰り返しているうちに、北の釣り吉さんは下流側でタモを持って、待ち構えていてくれる。
「こっち、こっちー」と言われても、言うことを聞くイワナじゃない。
北の釣り吉さんのすぐ上流にイワナをなんとか誘導し、
それから下流に誘導する。
そして、タモですくいあげてもらった。
ほっとしたのもつかの間、イワナが暴れるやいなや、
タモから飛び出してしまった。
「タモが浅いー。」と北の釣り吉さん。
ドラマのように、見せ場を作ってくれる。
しかし、1.7号の糸はこれくらいでは切れない。
ハリだって、渓流バリがのされた経験から、チヌバリを使っている。
水に潜り込んだイワナを再度引き寄せ、北の釣り吉さんに誘導し、すくいあげてもらった。
このイワナもまた見事な尾びれである。
これが二人合わせて4本目の40上だった。
これがまたそろえたように、40cm。

 

私にとって、この40上は、過分な山からの恵と感じた。
もったいないと思いつつ、この一匹は山にお返しすることにした。
来年大きくなったこのイワナをまた釣るぞと、勝手な妄想をしながら。

 

この日、8寸、9寸は何匹も釣れたが、30上は一匹も出なかった。
しかし、40は連発。
山に感謝しつつ、同時に北の釣り吉さんにお世話になったと、感謝する一日であった。

 

渓はポイントの連続

核心部は下流からは遠すぎる、かといってそこへ入る道はない。そんな渓流に2年ぶりに藪漕ぎしてから、枝沢を下るというルートで行くことにした。
同行者は北の釣吉さんである。還暦をとうの昔に過ぎているらしいのだが、年不相応の普通じゃないな体力なので、ついていくのが大変だ。自分もあの年になったら、ああなりたいものだ。

枝沢は最初の1滴から始まるルートとなった。本流にたどりつくまでに、ひたすら急な下りだ。辿り着くまでに2時間半もかかってしまい、途中へこたれそうになった。デスクワークで運動不足の身に染みる。来るんじゃなかったと心の中でブツブツとつぶやく。

本流に出るとそこはもうポイントの連続である。これほどポイントが連続する渓流はそうない。そして傾斜が緩やかで高巻きがない。遡行し易い渓流である。竿を出すと次々とイワナが顔を出してくれる。両側は延々とV字谷になっていて、山岳渓流の風景を見ながら、イワナを釣るというのがとても楽しい

でものんびりと釣りをするというわけでなく、常に空を見ながら釣り登った。ここのところ、天気はかんばしくない。ここで、水が出たら、身動き出来なくなってしまう。白く広がる雲が鉛色に変わらないかと、常に気にかかる。

北の釣吉さんは、「小さいポイントでイワナを釣るのが好きなんだ。」と言って、細かなポイントを丁寧に探り、イワナを宙に飛び出させている。

餌をあまり持っていかなかったので途中でなくなってしまった。そこで、10年ぶりぐらいに毛鉤を使うこととした。取り出したのは、中ちゃん毛鉤である。源水会会員の中ちゃんが作った特製の毛針だ。大きくて見やすく 食いが良い、釣り人に非常に都合の良い毛鉤である。毛鉤をセットすると、すぐに絶好の毛鉤のポイントが出てきた。鏡に近い水面でゆっくりした流れである。そこに毛鉤を浮かべると、イワナがゆっくりと追いかけてきて、ゆっくりと食った 毛鉤をくわえ戻ろうとした時に、合わせを入れた。水面を割ったのは尺上だった。

納竿してしばらくすると、大粒の雨があたりの風景を灰色に変えた。途端に緊張感が走る。急いで枝沢まで戻るのであった。

憧れの聖地へ

 

憧れの聖地へ

 

記)H.Tazawa

 

 

仲夏の候、山越え源流2泊釣行の計画が耳に入った。 

行かない訳が無い。

 

メンバーは、M、S、O、T(私)の4人。 

 

体調を万全にすべく、釣行1週間前より酒を1/3に控えた。

結果は良好。当日の体調は絶好調、疲れる気がしない。

  

意気揚々と出発地点の登山口へ向かうと、同沢へ既に向かったと思われる関東ナンバーの車が1台止まっており、更に別で地元の単独フライマンが山に入る準備をしていた。

 

聞くと、地元の単独フライマンも源流2泊予定、年に3~4度来ているというから驚きだ。

 

今回は我々が予定している釣行ルートよりも下流域にテン場を設けるとの事で、お互いに気をつけようという事で別れ、それぞれ山に入る。

 

 

 

思った以上に足取りが軽い。酒を控えるとこんなにも調子が良くなるのか・・。

 

登り始めて2時間ほど、ようやく周囲の山々が見える高さとなり、その美しさに疲れよりも楽しさが勝る。ベテランのS氏は、酒が重そうで表情も芳しくない。酒を控えていない証だと思った。

 

同じくベテランのM氏は100L程ありそうなザックを背負っているが、表情が軽い。

 

日頃の摂生も重要なのだろう。

 

O氏は、毎日のランニング効果なのか、調子が良さそうだ。

 

 

 

登り始めて4時間半、越えるべき山の頂上に立つ。ニッコウキスゲやヒメサユリが咲き、景色も、空気も最高。山を見渡し、峠の深さを知る。

 

 

 

ここから沢下降約3時間を経て目的のテン場を目指す。

 

少々の藪漕ぎを経て沢伝いに下降すると、S氏は途端に水を得た岩魚のように活性を取り戻す。早い。エラ呼吸でスルスルと岩場を下降して行く。性分と条件が合致した瞬間だと思った。

 

テン場へ到着し、少休憩。疲れはあるものの、夕食が必要だ。 

荷物を軽くし、竿を持って、軽く岩魚を23匹・・・。

 

・・あれ、釣れない。

 

上流で先行者2人組と出会う。登山口に置かれていた関東ナンバーの主との事で、岩魚は明日に持ち越しか・・と諦めかけていたが、そこはベテランのS氏がしっかりと釣り上げてくれていた。1尾(笑)。

 

疲れもあったので、初日ではそれで充分と思った。

 

その後、日の入り1時間ほど前にテン場に戻り、しっかり宴会。 

酒が疲れた身体に良い感じに効いて、深い眠りへ・・。

 

 

 

 

翌朝、普段はテンカラの私も気合が入り、餌釣りにて大岩魚を求めた。

 

午後から雨予報の為、上流の雲を見ながらの遡行となり、帰路の増水に警戒していた。

 

途中、この沢では有名な滝に出会う。写真で見るよりずっと迫力があり、釜が深いと思った。

 

写真撮影するが、周りの山が大きいのでやたらと小さく見える。

 

昨日出会った先行者はこの滝上までは行っていないという事なので、上流に期待をかけ高巻きをする・・・。

 

怖い、恐い、、高所恐怖症の私は膝が震えて力が入らず、手だけで登る。

 

一旦はあまりの恐さに引き返そうとするも、S氏の激励に応えて発奮。サポートも得ながら何とか高巻きできたのであった。

 

 

 

その後は、大岩魚とまでは言えないが、良型の岩魚が出てくれて、素晴らしい渓相と奥深い山々の景観に私は満足していた。

 

そうこうしている内に、上流に怪しい雲が・・・。

 

S氏の「戻ろう」の言葉に異論は無かった。

 

 

 

まだ時間は早かったが昼にはテン場に戻り、早めにガソリン()を入れた。

 

その1時間後、バタバタバタバタ・・!!大雨。

 

テン場まで後高さ50cmのところまで、あっという間に大増水。

 

 

 

大雨の中、テン場を高台にお引越し。ガソリンが効いていて何故か楽しい(笑)。

 

こんなにも増水が早い沢を目の当たりにした経験は、私は初めてだった。

 

もう少し釣り上がっていたならば、山の中腹で動けなくなるところだったという話をつまみにしながら、大自然の猛威を目の前に酒を飲み、岩魚を食べ、小さな焚き火を囲んで濡れた服を乾かす・・、楽しすぎて感動する。

 

 

 

翌朝、雨が上がり暑くなりそうな空気だ。

 

沢を見ると、不安になるほど夜中まで雨が降っていたはずなのに、驚くほど水が引いていた。

 

増えるのも早ければ、引くのも早い。

 

M氏がテン場の前で糸を垂らすとすぐに良型の岩魚が飛び付く。

思わず笑みがこぼれる。

 

忙しい川だ。

 

この日は釣りには絶好な条件だったに違いないが、充分に楽しませてもらったテン場と沢に御礼をし、予定通り帰路に付く。

 

帰りは下降した沢を戻り、水浴びしながら沢登りを楽しんだ。

 

勿論、S氏はまたも岩魚になっていたが、登山道に出ると釣られたカジカのようでおかしかった。

 

 

 

今回、無事にそして楽しい釣行となったのも、この素晴らしい仲間達のサポートのおかげであり、良い思い出となった。

 

また、今回の釣行でこの沢の増水を目の当りに出来た事は、今後の為に良い経験だった。

 

P.S 二日間、筋肉痛が取れませんでした。

 

残雪の山岳渓流  (2017年6月23-24日)

 

山形県の某沢へ、源水会定跡の前夜前乗りです。

今回のメンバーは、K、O、Tの3人です。

 

当初は、23日~25日の計画で別の沢を計画していたのですが、事前情報で残雪が多く釣りにならないと判断。

急遽、近傍の沢へ変更となったのでした。 

 

 

 

 

明朝、沢筋の登山道をテクテクと登りますが、

早速、雪!

 

嫌な予感がします・・。

 

登山道を1時間半ほど歩き、目的の沢へ近づくと・・これは!?

見渡すと、周辺に10数個もの熊糞が・・。

 

一帯、草が倒れているし、完全に寝床にお邪魔してしまったようです。

 

Oさん、熊糞の鮮度を確認しています。

なぜか嬉しそうです。

 

その後、Oさん熊糞を踏んで歩いていました。

むしろ、踏まずに歩くのが難しいくらい糞だらけ。

 

目的の沢に着きましたが、いきなり雪。

この先も雪の廊下だったので、早々に釣行断念。

 

別な沢へ移動します。

 

アザラシ岩を見ながら別の沢を登りましたが、こちらも雪で埋もれており駄目です。

 

本流を覗いて、戻る事にしました。

7寸くらいの岩魚はポツポツ釣れました。

 

ウドとミズ、フキを少々いただいて帰路へ。

 

雪で目的の場所へ行けませんでしたが、天候にも恵まれ、山岳渓流ならではの清涼感と、阪神ファンの山ガール?とも出会い、楽しい時間を過ごせました。

宮城釣行&晩春登山 (2017年6月3-4日)

 

宮城県の某沢への釣行と春山登山を同時に楽しむ企画で、Oさん、Iさん、Tさんの3人で一泊二日で行って来ました。

 

登山道・沢歩き全工程15~16キロ、累積標高差約1,200mをヒーハー言いながらのスタートです。

 

 

とりあえず、登山道をしばらく歩き、入渓。

 

8~9寸くらいの岩魚を釣りながら、とぼとぼとナメを釣り上がります。

 

Tさん、尺バラしました(笑)

 

Iさんです。

 

この先で華麗?な泳ぎを疲労してくれました(笑)

寒くないんでしょうか。

 

エゾハルゼミがうるさいほど鳴いていたので、夏と勘違いしたのかも!?

 

岩魚は塩焼きと刺身と天ぷらにしました。

骨と皮、頭はそのまま素揚げで。

 

奥に写っているテントは、某大学のワンゲルです。

 

この他、途中で収穫したミズとフキでつまみを作り、宴会開始。

Tさんはいつも通り、二日酔いを目指します(笑)

 

翌朝は、標高差約640mの急登を這い上がり、頂上を目指します。

 

に、荷物が重い・・。

 

上に行くほど、風が強くなり、ガスもかかってきました。

 

頂上に着きましたが、展望無し・・・。

風が強くて立っていられません。

と、いう事で早々に下山。

 

楽しみは次回に取っておきます。

新入会員Uさん、初釣行(2017年5月27-28日)

今回のメンバーは、Hさん、Oさん、Tさん、新入会員のUさんの4人です。

前日に山形県の某沢近くまで行き、前泊しました。

 

小雨が降っており、テント内で宴会。ヘロヘロです(笑)

 

 

清々しい朝(?)を迎えて、早速、渓に降り立ちます。

Hさんが新入会員Uさんへポイント、仕掛けの流し方などを親切丁寧(?)に教えています。

 

果たして、釣れるのでしょうか・・!?

 

 

 

Uさん、やりました!

人生初の岩魚は7寸くらい!?

 

 

 

しかし、進めど雪渓は濃くなるばかり・・。

急遽、別の沢へ変更することにしました。

 

2~3週間早い感じですかね~。

今年はやはり雪が多いようです。

 

 

移動した沢も雪解けと雨で増水してます。

 

Oさん、Uさんにポイントを教えています。

でも釣ったのはOさん。しかも32cmくらいでした(汗)

※すみません、写真忘れました。

 

釣りはそこそこに、山菜取りが始まりました。

Uさん、Hさんに連れられてどんどん崖を登って行きます。

欲たかり感バッチリです(笑)

 

ウドが歩いてる!?

 

帰りはみんなで重たいリュックを背負って下山。

 

夜は、各自お家で山菜と酒で余韻に浸ったそうです(笑)

Oさん単独釣行報告 (2017年5月3-4日)

 

宮城県の某沢に一泊二日のソロ泊釣行です。

 

まだ季節が早い感じです。

 

ポツポツと岩魚を釣りながら・・

標高約900m地点をテン場としました。

 

 

 

 

翌朝、更に上流を目指しますが、

まだ冬ですね・・。

オレンジのちびっこ岩魚が出てくれました。

 

 

源流部は雪に埋もれて、まだ早いようです。

6月くらいが良さそうですね~。

Tさん青森釣行報告 (2017年5月1-3日)

 

青森の小沢でのんびり2泊してきました。

 

天候にも恵まれて、後は岩魚を待つばかりです。

 

ドライフライで沢山釣れましたが、1尾だけいただくことにしました。

 

山の恵みに感謝。

 

岩魚寿司です・・う、うまい!

 

 

 

焚き火と山で飲む酒は最高です。

タラノメをつまみに深夜までどっぷり(笑)

 

 

 

 

 

今回は同じ場所で2泊しました。

秋にまた来たいです。

新入会員Tさん、初釣行 (2017年4月29-30日)

今回は山形県M川水系へ山菜取り(メイン?)と釣行です。

メンバーは、新入会員のTさん、Hさん、Kさんの3人。

前日にふらふらとタラの芽とハリギリを収穫し、車止めまで進むも今年は雪代多く、コゴミもシドケもまだ早い模様・・。水も冷たいし、岩魚は出てくれるのでしょうか。

とりあえず、車止めで前夜祭。

タラの芽を素揚げで・・・・・!!・・・・サイコーにうまい!

 

結局零時までどっぷり飲みました(笑)

 

調理人はKさん。

                       雪解け増水、釣りになるんでしょうか・・。

 

Hさんはウェダーなのでガンガン攻めてます。

Kさん、Tさんは(ネオプレーン)ソックスなのでキンキン。

 

 

 

                       新入会員Tさんのテンカラ&ドライフライに出てくれました!7寸くらい?・・でも嬉しい!

 

すごく面倒臭そうに毛鉤をくわえてきました。活性低いんでしょうね~。

 

                       上流部は雪で埋もれて釣りできず、午前中に退散。

 

とりあえず、シーズン序盤の身体慣らしとしては丁度良かったのではないでしょうか。

                       沢筋でエノキを少々いただいて、帰路へ。

 

帰宅後、味噌汁で美味しくいただきました。

雪が溶けたら、また来たいですね~。

第16回魚魂祭に参加しました。(2017年4月2日)

                                                              

 

 

2017年4月2日、

仙台市内の愛宕神社にて第16回魚魂祭が執り行われました。

 

渓流倶楽部、カレイ釣り倶楽部、釣り船の方、個人参加の方、など、約20名ほど集まり、神事の後は親睦会にて魚釣りの話で盛り上がりました。

 

酔っ払いのブレブレ写真ですみません。

 

仙台源水会からは、3名参加しました。

 

今年も安全に楽しく岩魚を釣りたいですね。

岩魚釣クラブ、仙台源水会ロゴ